書誌詳細情報
話し合いが変わる 地域でアクションリサーチ

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話し合いが変わる 地域でアクションリサーチ
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解説
人・農地プラン実質化や農村政策の総合化、中山間地域等直接支払における集落戦略の重点化など、農村への新たなアプローチが求められてきている。アクションリサーチの新しさは、行政や専門家が現場の人たちとともに話し合い、将来像を共有して試行錯誤する場をつくることである。トップダウン型のプランを現場の実践とその分析によって軌道修正し、ボトムアップ型に転換する方法論ともいえる。本書は地域おこし協力隊の受け入れや総合政策の策定などの過程を通して、アクションリサーチ活用の勘所を明らかにする。
著者
平井太郎(ひらい・たろう)
弘前大学大学院地域社会研究科教授。
1976年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科単位取得退学、博士(学術)。社会学(環境をめぐる合意形成)を専門とする。 2011年より集落支援員・地域おこし協力隊の全国研修会講師を務める。農林水産省新しい農村政策の在り方に関する検討会委員。総務省地域力創造アドバイザー。
単著に『ふだん着の地域づくりワークショップ』(筑波書房、2017年)、編著に『SDGsを足許から考えかたちにする』(弘前大学出版会、2022年)、『ポスト地方創生』(同、2019年)、共著に『地域・都市の社会学』(有斐閣、2022年)、『新しい地域をつくる』(岩波書店、2022年)、『農村計画研究レビュー2022』(筑波書房、2022年)ほか。
目次
序 今、なぜアクションリサーチなのか
第 1 部 現場とともに地域を変える方法論
第 1 章 現場の不全感とアクションリサーチ
1 アクションリサーチの誕生
2 グループ・ダイナミクスとトレーニング
第 2 章 新しくて懐かしいワークショップ
1 生活改良という原点
2 生活改良の源流としてのアクションリサーチ
3 生活改良から振り返るワークショップの原点
第 3 章 3つの空洞化を乗り越える仲間づくり
1 地方をめぐる3つの空洞化
2 地域づくりの3つの目標とアクションリサーチ
第 2 部 アクションリサーチを立ち上げる
第 4章 地域おこし協力隊から始まるアクションリサーチ
1 地域おこし協力隊の二極化
2 理想像をぶつけあうこと
3 地方では困難だという思い込みの打破
第 5章 農村政策から始まるアクションリサーチ:攻めと守り
1 「農業栄えて農村滅ぶ」から
2 危機感や課題意識と目標を語ること
3 目標をめぐる解答と解法
第 6章 総合計画・総合戦略の実施化
1 苦しい計画から手ごたえのある計画へ
2 田園回帰1%戦略を現場になじませる
3 大都市の知識産業からの自立
第 3 部 アクションリサーチを持続させる
第 7 章 目標をうまく共有する
1 第2部での目標の共有のされ方
2 目標の立て方をめぐる現場での試行錯誤
3 なぜ目標を語り合うことが大切なのか
第 8章 尊重の連鎖をつくる
1 周辺的な存在の連鎖的な尊重
2 なぜ、どのように、尊重は連鎖するのか
第 9 章 根ともつことと翼をもつこと
1 足し算/かけ算から根をもつこと/翼をもつことへ
2 なぜ根をもつことが求められ、翼をもつことにつながるのか
3 根をもち、翼をもったその先
結 農村学へ
解説(詳細)
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