書誌詳細情報
流域治水がひらく川と人との関係 ★第43回熊日出版文化賞受賞★

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流域治水がひらく川と人との関係 ★第43回熊日出版文化賞受賞★
この本のジャンル
- 農文協 公開書誌 >> 教養書 >> 地域・環境・エコロジー
解説
2020年7月4日九州で球磨川水害が発生し、50名もの方が亡くなった。この人たちはなぜ・どのようにして亡くなったのか。研究者と被災者たちによる共同調査から明らかにする。また2021年4月流域治水関連法が成立。国の治水方針の大転換であるが、本書は流域治水の歴史と意義、その可能性について詳述している。亡くなられた一人ひとりに目を向けた、それも被災当事者を交えた調査のとりまとめとしても、流域治水の総合的な解説書としてもはじめてのもの。2020年球磨川水害の経験に学び、気候危機の時代に求められる流域治水を展望する。
著者
嘉田由紀子(かだゆきこ、編著者)1950年埼玉県生まれ。農学博士。専門は環境社会学。前滋賀県知事、現参議院議員。著書『水と人の環境史』(共著、御茶の水書房)、『生活世界の環境学』(農文協)、『水辺遊びの生態学』(共著、農文協)、『水辺ぐらしの環境学』(昭和堂)、『環境社会学』(岩波書店)ほか多数。
目次
[カラー口絵]球磨川流域と2020年7月4日球磨川水害
第1章 2020年7月4日球磨川水害 現地溺死者調査の方法と経過 嘉田由紀子
第2章 何が生死を分けたか――現地溺死者調査の報告
下流部から 瀬戸石ダムと森林の影響を考える つる詳子
中流部から 球磨村からの報告 市花由紀子
上流部から 人吉盆地の実態調査から何を学んだか 木本雅己
球磨川宣言――私たちは被災してもなお川と共に生きる
第3章 球磨川水害と流域治水 島谷幸宏
第4章 「流域治水」の歴史的背景、滋賀県の経験と日本全体での実装化に向けて――住民と行政の「楽しい覚悟」の提案 嘉田由紀子
第5章 流域治水に求められる専門家の視点
民衆の知恵・水害防備林を見直そう!――「流域治水」の問題点とこれからの治水のあり方 大熊 孝
人命最優先の流域治水には地域主権改革が必要 宮本博司
治水のあり方から考える流域治水の重要性と球磨川水系河川整備計画への提言 今本博健
解説(詳細)
★第43回熊日出版文化賞受賞 2022年2月17日★
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【関連書籍】
「生活世界の環境学 琵琶湖からのメッセージ」
「洪水と水害をとらえなおす」
「河川工学者三代は川をどう見てきたのか」
「川漁 越後魚野川の伝統漁と釣り」
「写真ものがたり 昭和の暮らし5 川と湖沼」
「内山節著作集2 山里の釣りから」
「内山節著作集10 森にかよう道」
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読者カード
■メディア紹介
西日本新聞(2021/12/22)
毎日新聞・今週の本棚「25日の書評欄は『ワクチンの噂』『ほんのこども』ほか」(2021/12)
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