書誌詳細情報
学校も地域もひらく コミュニティ・スクール

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学校も地域もひらく コミュニティ・スクール
この本のジャンル
解説
著者は新興住宅地である千葉県習志野市立秋津小学校の校長として、1997年から学校を地域の人たちに開放し、学校生活のなかでともに活動することを取り入れ、「コミュニティ・スクール」(学校運営協議会制度)の先駆けとなった。本書では、秋津小を始め、条件の違う3校での実践をもとに、学校と地域の間でどのような行き違いが起こりうるか、それをいかに乗りこえるかを示す。また千葉県教員退職後、島根県海士町と宮城県女川町に招かれて、教育行政に携わった経験から、学校を軸にした生涯学習と地域づくりについても提言する。
著者
1946年埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒業。習志野市内の小学校長、習志野市教育センター所長などを務める。千葉県教員退職後、島根県海士町、宮城県女川町の指導主事として活動。1997年、秋津小での実践で読売教育賞「地域社会教育活動部門」最優秀賞を受賞。同年8月「学校と地域の融合教育研究会」を設立、会長(2020年8月現在まで)。
目次
第1章 地域にひらかれた学校のダイナミックな変化
1 外堀を埋めた「学校と地域の共同運動会」
2 「地域の人が参加するクラブ活動」で内堀を埋める
3 いよいよ「本丸攻め」に取りかかる――地域が支えた「お金もうけの授業」
第2章 危機感でまとまった学校と地域
1 みんなが腕章をつけたらパトロールがいらない町になった
2 校庭に300人集まった花火大会
3 薪割りをしてから焼くヤキイモ会
第3章 施設を貸すだけで地域との無理ない協働が
1 休日の校庭を「おやじの会」の体験活動の場に
2 早下校の日に教室でフラワーアレンジメント教室を
3 保護者も参加した陶芸教室
4 車いすのMちゃんとのかかわりにも変化が
第4章 学校と地域のよくあるすれ違い あるある話
1 互いの立場を知らないから起こる「ちょっとしたすれ違い」
2 こんなことをしたら関係がこじれる「禁じ手集」
3 大人らしい関係ですれ違いを乗り越える
第5章 活力ある地域づくりのためにコミュニティに疑似学校を
1 被災地の仮設住宅でもできた「地域まなびや」事業
2 知れば知るほどふるさとが好きになる「ふるさと検定」事業
第6章 コミュニティ・スクールからスクールコミュニティへ
1 学校と地域がいい関係になるためのポイント
2 これからのコミュニティ・スクールはこうありたい
3 スクールコミュニティが実現している地区
4 スクールコミュニティの方向に進んでいる地区
エピローグ――「大人の学校」をつくろう
付録 女川町住民大学(または「大人の学校」:仮称)実現構想
解説(詳細)
【推薦の言葉】
豊富な体験をとおした具体的なヒントに満ちた本
子どもたちと共に大人も育ち合い、地域も元気になる。
学校と地域の協働をひらく深い対話、地域の魅力と知恵や工夫……
これからの学校づくりの可能性が示唆されている。
佐藤一子(東京大学名誉教授/社会教育学)
【農文協の教育を考える本】
「山村留学 生まれ変わる子ども・親・村」
「里海探偵団が行く!」
「奇跡のむらの物語 1000人の子どもが限界集落を救う! 」