書誌詳細情報
フォーラム 人間の食2 食の現代社会論★8/25発売予定

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フォーラム 人間の食2 食の現代社会論★8/25発売予定
この本のジャンル
解説
生きるための食から快楽の食へ。「映え」重視はシズル感かフードポルノか。科学管理の安心・安全と動物としての生きる力の喪失。味覚センサーが測定しAIが決める「おいしさ」……。科学と人間の狭間で、いま、日本と世界の料理人が表現しようとしているのは「感動」「伝統」「自然」「サステナビリティ」。そしてヴィーガンが掲げる倫理は、生命の循環という食そのものからの脱出を提起する。人間の食が土台から変容しようとしている現代を多角的にとらえ、人間の文明の行く末を見つめ直す。
著者
企画:(公財)味の素食の文化センター 1989年設立。準備室時代の1982年から開催する「食の文化フォーラム」が2022年に40周年を迎える。
編集:伏木亨(ふしき・とおる) 京大教授、龍谷大教授を経て甲子園大学副学長。専門は食品のおいしさの科学、味覚・嗅覚・食感の生理学。著書多数。
目次
◆ 巻頭言 SDGs が食行動にもたらすもの 半田章二
◆ 凡例
◆ 序章 科学・食・欲望 伏木亨
◎ カラー企画1 料理の存在意義 川崎寛也
第T部 科学で見えた食の姿 ― 動物から人へ
第1章 生理学・行動学からみた人類の食 上野吉一
第2章 食文化の形成とヒトの嗅覚・味覚 東原和成
《コラム1》食品の味や匂いを測ることで個人嗜好を可視化する 都甲潔
第3章 言葉で表される食の感性 ― テクスチャー用語を中心に 早川文代
《コラム2》調理と食感の科学 香西みどり
第4章 おいしさという食の文化 伏木亨
《コラム3》食と感覚 ― 食材の変化がもたらす変容 森光康次郎
第U部 現代の食の姿
第5章 視覚化される味覚 ― 「インスタ映え」と「♯ハッシュタグ」の言語/情報社会学 藤本憲一
《コラム4》ビッグデータを用いた食行動分析と活用の実態 伊尾木将之
第6章 料亭にみる現代の食 橋拓児
第7章 豊食と崩食の間 ― 甘みのある食 山辺規子
第8章 食の倫理とヴィーガンの問いかけ 北山晴一
V部 科学技術と食文化変容
第9章 現代社会がもたらした調理の変容 川崎寛也
《コラム5》モレキュラー・ガストロノミーがもたらしたもの 山崎英恵
第10章 科学で管理される食の光と影 岩田三代
《コラム6》 食品市場の変化と環境認証制度の意義 佐野雅昭
第11章 植物資源循環をめざす次世代型牛肉生産― 牛肉におけるFun to Eat 後藤貴文
《コラム7》ゲノム編集育種で何が可能になるのか 菅野茂夫
第12章 食の生産現場(農業)の変容と持続可能性 江頭宏昌
◆ 総括 食の選択― その主体性獲得の萌芽から渾沌の現代まで 伏木 亨
◎ あとがき 伏木亨
◎ 執筆者紹介
◎ 索引
◎ 刊行の辞 公益財団法人味の素食の文化センター 理事長 伊藤雅俊
解説(詳細)
【関連書籍】
「フォーラム 人間の食1 食の文明論」
「講座 食の文化」
「世界の食文化」
「世界の発酵食をフィールドワークする」
「西アジア・シリアの食文化論」
「季刊 vesta」
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★8/25発売予定