書誌詳細情報
地方紙の眼力

書誌詳細情報
地方紙の眼力
この本のジャンル
解説
世界的な新自由主義=グローバリズムの進展のなかで、日本社会では、改憲・安全保障・震災復興・原発・TPP・地方創生が、一体のものとして進められようとしている。にもかかわらず、中央紙は以上の6つの政策をバラバラのものとして捉え、それらの内容を問う姿勢も急速に弱まりつつある。それに対して、地方紙は、上記の6つの政策において政府を批判的に見る姿勢を貫いている。本書は、上記の6政策への地方紙の論点を、各紙の現場記者に書いてもらい、併せて、このような地方紙の眼力が生まれる理由を識者に分析してもらった。
目次
PART1 いま、なぜ地方紙なのか
地方紙のゆくえ 内田樹
地方紙の連帯でジャーナリズムの危機を乗り越える 花田達朗
地域の崩壊を食い止めるジャーナリズム 金子勝
国民の総意は地方紙にこそあらわれる 小松泰信
■批評の眼
ポスト真実ではなく、あるべき報道のために 永田浩三
PART2 地方紙が訴える時代の争点
■改憲
お試し改憲など言語道断
憲法を国家権力に委ねてはならぬ 福井新聞社 北島三男
■改憲
地域の一人を守ることが世界を変える
差別・排外主義と地続きの国家主義を撃つ 神奈川新聞社 石橋学
■安全保障
「ポスト真実」の時代のネット報道を構築
沖縄の米軍基地問題への誤解・デマを解く 沖縄タイムス社 平良秀明
■震災復興
東北から「違和感」を発信する
複数の時間を響かせるために デーリー東北新聞社 川口桂子・作家 木村友祐
■震災復興
東日本大震災・被災地の人口急減の実態を報告
人口減少に適応した適少社会を構想 河北新報社 中島剛
■原発
放射性物質に苦悩する農林漁業者の声を届ける
被災地の姿が忘れられないために 福島民報社 紺野正人
■TPP
TPPから農業を守ると言い切れるのか
地域社会の切実な目線から発信 北海道新聞社 森川純
■TPP
国民の理解を置き去りにするTPP交渉
「小さな農業」を守ってこそ地域が成り立つ 高知新聞社 中河孝博
■TPP
ゼニカネの話が全てになってはいないか?
TPPは都市部を含めたみんなの問題 熊本日日新聞社 毛利聖一
■地方創生
「地方消滅」の現実を問う 中国新聞社 荒木紀貴
解説(詳細)
【関連書籍】
「よくわかるTPP協定 農業への影響を品目別に精査する」
「TPP反対は次世代への責任」
「「岩盤規制」の大義」
「日本国憲法の大義」