書誌詳細情報
小さい農業で稼ぐコツ

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小さい農業で稼ぐコツ
この本のジャンル
解説
著者の西田さんはバーテンダー、ホテルマンを経て、自称日本一小さい専業農家になった人。30aの畑で年間50種類以上の野菜を育て、野菜セット・漬物などにして、おもにホームページで販売。一年中切れ目なく収穫する野菜つくり、ムダなく長く売るための漬物・お菓子つくり、自分らしさをアピールする売り方、ファンを増やすつながり方など、小さい農業で稼ぐコツを伝授します!
「何でも買う世の中だからこそ、これからは手づくりの知恵を持っている農家がますます羨ましがられる時代になる」というのが著者からのエールです。
著者
西田栄喜(にしたえいき)。1969年石川県で兼業農家の次男として生まれる。バーテンダー、オーストラリア遊学、ホテルの支配人を経て農家に。無農薬菜・無添加漬物「風来」の店主。月刊誌『現代農業』で「小さい農業のすすめ」を連載。各地で講演も行なう。
目次
はじめに
第1章 小さい農業の魅力
1 小さい農業って何?
2 一日の仕事、一年の仕事
3 小さい農業のいいところ
第2章 野菜つくり――コンスタントにつくる
1 少量多品目で継続的にとる
2 混植で効率よくとる
3 育苗で畑をムダなく使う
4 わき芽収穫で連続どり
5 キャベツ、レタス、ハクサイの超密植栽培
6 野菜セットのための品種選び
7 漬物のための品種選び
第3章 漬物・お菓子つくり――長く売れる加工品をつくる
1 生で売るより加工して売る
2 浅漬けで売る
3 昔ながらの漬物
4 ヨモギ団子とかきもち
5 加工に必要な機器
6 必要な免許
第4章 売り方――個人を出して売る
1 引き売りで学んだ売り方
2 直売という販路を持つこと
3 単品よりセットで売る
4 原材料にこだわる
5 大きさを変える
6 情報を発信する
7 ネットの使い方
第5章 つながり方――ファンをつくる
1 風来のつながり方の変遷
2 つながると売上は一〇倍になる!?
3 農の体験教室を開く
4 地域の農家どうしでつながる
5 農コンを開く
6 クラウドファンドでつながる
第6章 小さい農業の考え方
1 就農前にやっておきたいこと
2 ミニマム主義とは
3 お金との向き合い方について
4 命の価値観
解説(詳細)
西田さんはバーテンダー、ホテルマンを経て、自称“日本一小さい農家"になりました。そのヒントは、オーストラリア遊学中に出会った農家の姿でした。
広大な土地を耕すオーストラリアの農家たちは、小屋つくりから機械の修理まで、 何でも自分でこなせるカッコイイ大人でした。
そのいっぽうで、大規模有機栽培農場では、契約先のファストフードチェーンの指導の下、巨大な機械を操って野菜を育てている実態も目の当たりにしました。
帰国後、帰郷した西田さんの頭にあったのは、お母さんの手仕事でした。
西田さんのお母さんは地元では“漬物おばさん"としてよく知られていました。
自分で栽培した野菜を漬物にして売れば、鍬一本で売り物ができる。
小さい農業でも稼ぐことができるかもしれない。
大きなビジネスチャンスがあるはず!
ところが実際に野菜を育て、お客さんと接するうち、
西田さんの価値観はガラガラと変わっていきました。
化学物質過敏症のお客さんから、「西田さんの野菜を初めて食べることができました」と涙ながらに感謝されたのがきっかけです。
命を育む食べものを育てる農業こそ、人を幸せにできる仕事。
それが自分のめざす道。
そう確信できたころから経営が軌道に乗るようになっていったのです。
いま、西田さんは、生活するためにお金は必要だけれど、
何のために働くのかといえば、幸せのためだと断言します。
そして“お金"という価値観ではなく、“命"の価値観でモノゴトを見ることの大切さを痛感しています。
そんな西田さんが書いたのが本書。
幸せに暮らしていくためには、お金ときっちり向き合うことも大切だという西田さん。
そのための野菜つくりから、漬物・お菓子つくり、自分らしさをアピールする売り方、ファンを増やすつながり方まで、小さい農業で稼ぐコツを大公開してくれています。
【関連書籍】
「森永卓郎の「マイクロ農業」のすすめ」
「農的暮らしをはじめる本」
「農家が教える 自給農業のはじめ方」
「小さい農業で暮らすコツ」
「小さい林業で稼ぐコツ」
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「有機野菜ビックリ教室」
「農家が教える 手づくり加工・保存の知恵と技」
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