書誌詳細情報
内山節著作集11 子どもたちの時間

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内山節著作集11 子どもたちの時間
この本のジャンル
解説
かつて農山村の子どもたちは「小さな村人」として役割を与えられ、成長していた。ところがいつのころからか、子どもたちは「よい学校」「よい会社」に進む手段として今を過ごさなければならなくなった。なぜ、子どもたちは孤独な「人生の経営者」として、自分の人生を設計するようになったのか。著者はそれを子どもの側からではなく、大人の時間のとらえ方の変化から描いていく。それは、本来農山村の環境と精神世界にはいかに価値があるかを描くことでもある。ほかに教育にかかわる3編を収録。
著者
うちやま・たかし 1950年、東京生まれ。哲学者。『労働過程論ノート』(1976年、田畑書店)で哲学・評論界に登場。1970年代から東京と群馬県上野村を往復して暮らす。趣味の釣りをとおして、川、山と村、そこでの労働のあり方についての論考を展開、『山里の釣りから』(1980年、日本経済評論社)に平明な文体で結実する。そこでの自然哲学や時間論、森と人間の営みの考察が『自然と人間の哲学』(1988年、岩波書店)『時間についての十二章』(1993年、同)『森にかよう道』(1994年、新潮社)などで展開された。NPO法人・森づくりフォーラム代表理事。『かがり火』編集長。「東北農家の会」「九州農家の会」などで講師を務める。2010年4月より立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授。
目次
著者解題 個の成長というしばりを超えて
*
子どもたちの時間
第一章 フランスの農村で出会った子どもたち
第二章 現代社会と少年期の子ども
第三章 現代の時間と子どもたち
第四章 暮らしの知恵と学校の知恵
第五章 少年期の成長
*
「学び」の時間と空間の再構成
地域、家庭、学校の連携 これからの教育に求められているもの
戦後思想と戦後教育
*
初出および底本
解説(詳細)
【シリーズ】
「内山節著作集」
【関連書籍】
「内山節と読む 世界と日本の古典50冊」
「主権はどこにあるか 変革の時代と『我らが世界』の共創」
「ローカリズム原論 新しい共同体をデザインする」
【内山節と語る 未来社会のデザイン】
「内山節と語る 未来社会のデザイン 全3巻セット」
「1 民主主義を問いなおす」
「2 資本主義を乗りこえる」
「3 新しい共同体の思想とは」