書誌詳細情報
増補版 日本めん食文化の一三〇〇年

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増補版 日本めん食文化の一三〇〇年
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解説
そうめんやうどん、そばの始まり、めんのおいしさの俗説と真実、地方に花咲いた農山村のめん食文化の重要性…膨大な古文書にあたり、再現実験や科学分析を行ない、30余年に渡る全国調査を集大成した画期的労作の初版では十分に検討を尽くしきれていなかった奈良時代の索餅(さくべい)について、象形文字や白川静氏の『字統』、ならびに『正倉院文書』、中国元代の『居家必用事類全集』などを元にして再考察。この索餅から進化したそうめん系列の稲庭饂飩は、その創始者である稲庭氏は大和あたりから当地に来て伝えた、との仮説をたてた。これら以外に、今まで足を踏み入れていなかったJR五能線の深浦やJR高崎線ならびに川越線添いの小麦粉を使った珍しいめんを加筆。そば切りでは埼玉県秩父地方のめん体を足で踏む珍しい技術と、その食べ方の幾つかを追記。
著者
奥村彪生(おくむら・あやお)伝承料理研究家。大阪市立大学大学院生活科学研究科非常勤講師。学術博士。著書多数。平成13年度和歌山県文化功労賞受賞。平成22年、『日本めん食文化の1300年』で第1回辻静雄食文化賞受賞。 NHK「きょうの料理」、NHKラジオ『関西ラジオワイド 旬の味』などに出演。
目次
第一部 コムギを原料としためん類
第1章 めんの始まりを探る
第2章 日本最古のめん、さくべい
第3章 平安時代の祭り食、ほうとう
第4章 中国におけるめん食発展史
第5章 日本におけるそうめんの発祥と製法
第6章 各地に伝播したそうめん-そうめんの産地、全国七ブロック
第7章 そうめんの食し方をめぐる風習
第8章 切麦から進化した国民食、うどん
第9章 明治以降に伝来しためん食文化
第二部 日本のそば食の歴史と文化
第10章 ソバの伝来と栽培
第11章 ソバの品種と性質、栄養
第12章 そば切以前のそばの食べ方
第13章 日本独自に発展したそば切
第三部 地誌学的めん食文化論
第14章 食の原点から考えるめん食文化のこれから
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