書誌詳細情報
信州ながの 食の風土記

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信州ながの 食の風土記
この本のジャンル
解説
県都長野市の食文化は、川と山がおり成す地形と風土、そして善光寺門前町の文化を背景にして、町場・平場・山手の相互交流によって形成されてきた。千曲川と犀川が合流する肥沃な土壌は米麦二毛作を可能とし、全国有数の粉食文化をつくり上げ、隣接する村々では急峻な山坂の畑を耕し、麦・大豆・雑穀を軸に長寿の食文化をつくってきた。季節折々に得られるさまざまな食材を調理・加工し、みんなで同じものを共に食する「あたり前の食べ事」の世界を、昭和初期と30年代を軸に描き出す。
著者
長野県農村文化協会
食を中心とした農村文化の伝承を手がかりに、食農教育や地域づくり、都市農村交流などに取り組む。「ふるさとの家」連絡会事務局として、子どもたちや都市民にを対象に農業・生活体験ができる場として自宅を開放する「ふるさとの家」を推進するほか、「ひらがな料理普及隊」を編成し、箱膳を使った子どもたちへの食育活動などに力を入れている。
目次
T 昭和三十年代の長野市-風土と食
1.ふるさと長野市の自然
2.長野市の6地域とその特徴
3.食生活と農業の変化
U 昭和三十年代の各地域の食と暮らし
1.善光寺平と隣接山間地域
(1)平坦地・長野平の食と暮らし
(2)平坦地・豊野の食と暮らし
(2)山間地・芋井の食と暮らし
(3)山間地・鬼無里の食と暮らし
(4)山間・戸隠の食と暮らし
2.川中島平と隣接参観地域
(1)平坦地・川中島平の食と暮らし
(2)山間地・大岡の食と暮らし
3.西山地域
西山の食と暮らし
4.千曲川右岸地域
松代の食と暮らし
【コラム】勤労者世帯の食生活の変化
V 昭和初期の日々の基本食
1.お米
2.小麦・大麦
3.大豆・小豆・ささぎ豆
4.調味料
5.漬物
W 昭和初期の四季の暮らしと食生活
1.冬の暮らしと食生活
2.春の暮らしと食生活
3.夏の暮らしと食生活
4.秋の暮らしと食生活
5.季節素材の利用法
@野菜・山菜
A魚貝・海草・肉・卵・昆虫
B果物類・おやつ
C特産
X 昭和初期の年中行事と食
(食暦12ヶ月)
1.冬の行事と食
2.春の行事と食
3.夏の行事と食
4.秋の行事と食
5.代表的な行事食
Y 未来に伝えたいこと、残したいこと
1.食文化伝承―子どもたちに伝えたいこと
2.四季の変化に寄り添い、「旬」をいただく
3.学生に託す食文化の継承
4.食の文化 古里の誇りが人を呼ぶ
おわりに