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日本農書全集67 災害と復興2 大水記・水損難渋大平記・洪水心得方・凶年違作日記・享保十七年壬子大変記・年代記 ★在庫僅少

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日本農書全集67 災害と復興2 大水記・水損難渋大平記・洪水心得方・凶年違作日記・享保十七年壬子大変記・年代記 ★在庫僅少
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解説
洪水と飢饉の当事者が、村民相互の助け合い、隣村や藩・幕府による救援の様子、年貢軽減の交渉、救荒食物のいろいろ、復興事業の実際などをリアルにルポ。現代に生きるわれわれへの貴重なメッセージ。
解説(詳細)
●「大水記」奥貫友山
寛保2(1742)年、未曾有の大洪水が関東平野を襲ったとき、武蔵国川越藩領久下戸村の名主が、洪水による被害の状況、自ら行なった救済活動と藩からの褒賞、その活動から得た教訓などを克明に記録したもの。(翻刻・現代語訳 太田富康)
●「水損難渋大平記」正路新宅
嘉永3(1850)年、備中国高梁川左岩、軽部村の堤防が決壊した。その折の被害状況、藩庁や民間の救済のようす、復興へ向けての普請、年貢の見直し、水害に対する心得などを、和歌入りの独特の文章で綴っている。(翻刻・現代語訳 小野敏也)
●「洪水心得方」平松勇之介
高梁川の上流、軽部村で破堤した2日後、備前国児島郡粒浦新田は25日間冠水した。その折の村の被害と村人の活躍、藩の対応と村々からの援助、洪水時の心得などを細かく記し、子孫への教訓として書き残したもの。(翻刻・現代語訳 小野敏也)
●「享保十七壬子大変記」浜地利兵衛
西日本を襲った虫害による飢饉を、福岡藩領志摩郡元岡村の大庄屋が記録。飢饉の経過、食用にした品々、藩の対策、「当郡の総人口は1万8064人であった。そのうち3800人が……飢え死にした」ことなどを克明に伝える。(翻刻・現代語訳 江藤彰彦)
●「年代記」加納信春
陸奥国牡鹿郡真野村の肝煎が、天明3(1783)年の災害に触発され、先祖の覚書なども集めて書いた地域社会の歴史的覚書、災害史の側面からの出色の庶民記録。天明の飢饉への対応、克服の努力、備荒作物などに言及する。(翻刻・現代語訳 難波信雄)
●「凶年違作日記・附録」村上嗣季
信濃国上伊那郡北大出村の名主が記した天保飢饉の記録。「天災による飢饉は、天が人間のおごりをいましめるために引き起こされる」との思いから、飢饉の恐ろしさ、困窮のようすと対策、わらや松皮の食べ方にまで及ぶ。(翻刻・現代語訳 平野哲也)
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