書誌詳細情報
人づくり風土記18 福井

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人づくり風土記18 福井
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解説
若狭湾の豊かな漁獲は、流通路である街道の発展を促し、永平寺の威光は門前の村々に及んだ。自然資源に恵まれた地に、人々が華開かせた教育システムとは――。海商の家訓に、藩の洋学所に、時代を超えた知恵を探る。
解説(詳細)
前章 近世の福井
1 その地域振興の足どり
2 越路の玄関口にみる先進性
3 恵みと畏れの大河、九頭竜
4 日本海海運と幾内への陸運を結ぶ
5 風土と立地に磨かれた高付加価値産業
6 北陸真宗と曹洞禅の培ったもの
7 時代を先取りした開明の潮流
第1章 自治と助け合いの中で
1 永平寺門前大工村ー一目置かれた「志比大工」の集団 吉田
2 若狭街道と熊川宿ー京都と北陸・山陰を結ぶ要路 県南西部
3 今庄宿の繁栄ー北陸道の宿場の暮らし 南条
4 福井藩の藩札発行ー藩財政の窮乏を打開する 福井
5 浦見川開削ー偉業を成し遂げた行方久兵衛 三方
6 鳴鹿大堰の水争いー生活権を守るための闘い 吉田・坂井
7 明和の大一揆ー組織的な民衆パワーの勝利 福井
8 勝山騒動ー藩の垣根を越えた大一揆 勝山
9 大野藩の北蝦夷地開拓ー藩主土井利忠と側近たちの努力 大野
10 福井藩の改革と幕政参与ー幕末の危機的情勢への対処 福井
第2章 生業の振興と継承の中で
1 若狭の伝統工芸ー若狭塗とめのう細工 小浜
2 若狭湾の漁業ー大消費地の京都をひかえ発展 小浜
3 三国港の発展ー北前船と九頭竜川の舟運 坂井
4 面谷銅山の発展ー大野藩の藩政を支える藩営事業 大野
5 紙の王ー越前鳥の子と越前奉書 今立
6 越前焼ー庶民のくらしを支えた日用陶器 丹生
7 〔絵と文〕越前漆器ー農家の副業として発展 鯖江
8 堀名銀山ー幕末にひととき輝いたしろがねの花 勝山
第3章 地域社会の教育システムの中で
1 〔絵と文〕永平寺ー道元禅師の教えと厳しい修行 吉田
2 藩校順造館ー国家に役立つ人間を育てる 小浜
3 〔絵と文〕橘曙覧ー清貧に甘んじながら歌を詠む 福井
4 福井藩校明道館ー新しい時代をつくる人材を生む 福井
5 私塾と寺子屋ー密接な師弟関係 県全域
第4章 子育てと家庭経営の知恵
1 〔絵と文〕水海の田楽能舞ー豊かな実りを願う舞 今立
2 矢代の手杵祭ー唐の王女の伝説にまつわる儀式 小浜
3 産小屋ー浄穢観念にもとづく慣習 敦賀
4 穴馬の真宗道場ー信仰に生きる人びと 大野
5 田中家の家訓ー豪農の背負う使命 丹生
6 三国祭ー勇壮な武者人形の山車 坂井
7 綱女の小守ー襲いかかる犬からこどもを守る 小浜
8 海商の家憲ー内田家・古河屋の例を通して 坂井・小浜
第5章 地域おこしに尽くした先駆者
1 松木庄左衛門ー大老をも動かした若き義民 遠敷
2 女流俳人哥川ー泥中に咲いた蓮の花 坂井
3 杉田玄白と中川淳庵ー西洋医学の導入に尽くす 小浜
4 伴信友ー考証学的方法による古典研究 小浜
5 林毛川ー勝山の近代化の基礎を築く 勝山
6 福井藩医笠原白翁ーわが国牛痘種痘術の先駆者 福井
7 橋本左内ー近代統一国家を構想した先覚者 福井
8 由利公正ー藩財政の危機を救ったアイデアマン 福井
資料編 福井
1 江戸時代50科(18)漂流物語ー鎖国下の漂流民の運命
2 福井の江戸時代年表
3 江戸時代福井の物産地図
4 江戸時代福井の主な文献資料