書誌詳細情報
徳山村に生きる

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徳山村に生きる
この本のジャンル
- 農文協 公開書誌 >> 教養書 >> 民族・歴史・文化・紀行
解説
ダム建設のために移転した後も村に戻って生活する小西さん一家の、水没前の最後の一年の記録。根曲がり竹、キハダ、トチもちなど、四季の山の幸に生かされた暮らしの豊かさと失ったものの大きさを描く写真絵本。
解説(詳細)
徳山村の大部分がダムに沈む直前の2006年、移転地から山の恵みを求めて徳山村に通い続ける小西政治郎さん、かのさん一家の春夏秋冬の「食」の営みを追う写真絵本。著者はかつて徳山村のおばあさんから「塩さえあれば、家族全員を腹いっぱいにできる」という言葉を聞いた。それがどんな意味をもつのか、最初はわからなかったが、小西さんとつきあうことでだんだんその意味を理解していく。春の根曲がり竹、夏のキハダ、秋のトチの実、冬のイノシシなど、山の恵みを生かす生活の知恵と技の豊かさと、失われたものの大きさが伝わってくる。
■関連書籍
「VHSトチの実を食べる」
「野山の名人秘伝帳」
「山漁 渓流魚と人の自然誌」
「小国マタギ 共生の民俗知」
「実践の民俗学」
読者カード
●古き良き山里の文化、風習の数々が近現代の<文明の力学>の一端により消えていくのも、我々自身が求め、動かした<時代の趨勢>によるものは否めない。我々の中にあるおよそ<内在>する<文明の力学>への依拠と古来の山里の慣習と自然の維持との両立との間の欺瞞とどう向き合うのか。このことを本気で考える必要があると思った」(埼玉県・Y様)
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