書誌詳細情報
食農で教育再生

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食農で教育再生
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解説
食と農を通じ人と人、人と地域の関係力を回復させる多様な実践。保育園、小中学生からニートの若者やおとなまで、食と農に触れ、学び、行動することによって新たな自分を発見、心もからだも開放されていく……。
解説(詳細)
T 地域における食と農の実践
第一章 若者の社会的自立と食農体験
第二章 ニワトリから学んだ一年間の食農教育
第三章 都市・農村交流から食農体験を現代に問う
第四章 野の文化学習会への変遷
第五章 食農体験で親子は何を学ぶのか
U 保育園や学校における食と農の教育実践
第六章 親子の絆を深める食と農の体験学習
第七章 行動主体形成の教育と小学校食農教育実践
第八章 学校における食育・食農教育実践の現状
V これからの食育・食農教育
第九章 持続可能な社会を築く食環境の学習
第十章 なぜ学校や社会で食と農を結びつけるのか
第十一章 食育・食農教育の可能性
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■著者
監修者:鈴木善次(大阪教育大学名誉教授/日本環境教育学会前会長)
編著者:朝岡幸彦(東京農工大学大学院共生科学技術研究院/助教授、日本環境教育学会事務局長)菊池陽子(きくちようこ)(生活文化・地域協同研究会(埼玉)/代表)
野村 卓(のむらたかし)(農林水産省農業者大学校/講師)
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■編集者より
食育基本法の成立にともなって、教育現場における食育・食農教育の実践がますます増えていくことが予想されています。この中で、食育・食農教育に関わる教育実践は様々な課題を抱えてきました。まず、食育・食農教育をとおして子どもと大人が、地域を作り上げていく実践にはまだ発展しきれていないこと。また、食と農の領域を連結させて食育・食農教育の実践を評価することが多く、現在の人間社会が抱えている本質的な課題を如何にして乗り越えるのかが問われてこなかったこと。
特に、食や農の自然的な機能だけではなく、人間社会を形成する関係力の回復の場としても捉えられる必要があります。そこでは、食や農の機能をただ伝統や文化を継承する手段としてではなく、地域に参画しながら共感、共有し、社会と自然の共生を目指して、生活や地域を振り返る教育実践として捉えられる必要があるのです。
そこで本書は、幼児から青少年に至る学校教育の実践とともに、社会教育の実践として不登校児や青少年(ニート)の自立支援、大人の学びとしてNPOの実践などをとおして、社会の関係力に注目して、食育・食農教育の新たな可能性を紹介しています。
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■関連書
『食育のすすめ方』
『環境教育と学校の変革』
『ふるさと総合学習』
『「地域の先生」と創るにぎやか小学校』
『地域に学ぶ子どもたち』