書誌詳細情報
図解 これならできる山づくり

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図解 これならできる山づくり
この本のジャンル
解説
日本の山が膨大に抱えるスギやヒノキの人工林。里山人気の陰で荒廃する一方の山を気軽に再生し、楽に管理していくノウハウを紹介。森林ボランティアなど山仕事の経験のない人にもできる新しい山のつくり方マニュアル
著者
■著者
鋸谷 茂(おがや しげる)
1953年生まれ。森林インストラクター、林業改良指導員として林業技術の普及に携わるかたわら、所有林で10代の頃から森林施業の研究を続ける。現在は福井県森づくり課に勤務。
大内正伸(おおうち まさのぶ)
1959年生まれ。東京都日の出町在住のイラストレーター。森づくりに関心をもち、週末にはボランティアとして山に入る。林地見学や林業体験をする市民グループ「未来樹2001」を主宰。著作に『むささびタマリンの森林づくり入門』(紙芝居)など。
目次
第1章 「桜山きづきの森」にようこそ
第2章 どんな山づくりを目指すのか
1 折れない木を残す
2 山の密度管理の考え方
3 手遅れの山は「巻枯らし間伐」
4 これからの山づくりシナリオ
5 山の儲けはあとからついてくる
第3章 手入れ不足の山を最高の山に
1 二つの間伐処方箋
2 鋸谷式間伐の手順
3 伐らない間伐「巻枯らし間伐」の実際
4 枝打ちは間伐と一緒に行なう
5 間伐後の山の管理
6 災害で荒れた山のつくりなおし方
第4章 子孫に残る山にする
1 伐採跡地の施業シナリオ
2 植林しない山づくり
3 八〇〜一〇〇年生の大径木を目指す
第5章 きづきの森をつくろうよ!]
付録・山仕事の基礎
解説(詳細)
■編集者より
平成13年7月に「森林・林業基本法」が施行され、林野行政は旧来の木材資源の安定供給を重視した政策から、森林の多面的な機能(山地の保全や水資源の涵養、風致や景観の保護など)を重視する環境政策に転換した。これを受け、山の実際管理も気候や地形といった自然的条件に適した森林施業へと変わる中で、市民参加の環境再生事業もさまざま各地で展開され始め、山や森林をめぐる情勢はここ数年で大きく動きだしている。
本書はそうした流れに沿う新しい森林管理の実際(長伐期の複層混交林施業)を始めて提案できた技術書であり、かつ、山で汗を流したいと願う市民のアウトドアの手引書でもある。山持ちさんのみならず、集落の区有林、また国有林や法人の山林を管理する林業者、市民ボランティアまで広く山にかかわる人が手にして納得の1冊。近い将来、本書が指導技術の一端を担うようになるかもしれない。
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■関連書
『図解 これならできる山を育てる道づくり』
『「植えない」森づくり』
『自然生態修復工学入門』
『木の家に住むことを勉強する本』
『近くの山の木で家をつくる運動宣言』
『ウッドマイルズ』
『林業再生 最後の挑戦』
『木材革命』
「林ヲ営ム」