ランを楽しむフェア
意外と簡単!でも奥が深い

ランは年々愛好者が増え、東京ドームで行なわれる「世界らん展日本大賞」も毎年満員の大盛況。種類が多種多様で、初心者からマニアまでそれぞれに楽しめるのが大きな魅力です。意外と丈夫で、コツを覚えれば美しい花を長く楽しめ、毎年咲かせることも可能です。
ここでは、洋ランから珍しい野生ラン、東洋ランまで、ランを楽しむ、育てる本を紹介します。
野生ラン・東洋ラン
ランの病害虫防除
ラン栽培百科
洋ランの育て方・買い方のコツ

「基本」を守れば栽培は難しくない
一般的に「洋ランは育てるのが難しい」といわれています。
それはどうしてでしょうか。
その理由のひとつに、洋ランは、一般の園芸種と同じ栽培方法で咲く品種が限られているからかもしれません。
言い換えれば、洋ランは、品種によって栽培法が異なるのです。
例えば、お祝いで贈られる白くて大きな胡蝶蘭。見た目も豪華で美しいですよね。実は、あの大きな胡蝶蘭。温室で高い温度と湿度で保たれて栽培されたものがほとんどです。
その環境から、真冬のご自宅や事務所の窓辺に置いていたらどうでしょうか。日中の室内は暖かくても湿度が低く、夜は暖房を切るので寒い…。環境の厳しい変化に、株はダメージを受けて、だんだん弱っていくでしょう。
洋ランを育てる一番のコツは「原産地の気候と環境にできるだけあわせる」ことです。
例えば、胡蝶蘭は、主に台湾などの熱帯アジアが原産国で、樹木の幹などに着生しています。だから、現地の気候に近い、高温多湿な温室で栽培するとよく育つのです。
最初に述べたように、「洋ラン」とひとくくりにしても、カトレア、ファレノプシス(胡蝶蘭)、シンビジューム、デンドロビュームなど属名や品種で育て方が大きく異なります。
「原産地の気候と環境」に近づけてあげればあげるほど、咲かせるハードルはどんどん低くなります。
世界中の洋ラン愛好家は、この基本を守って、美しい花を咲かせているのです。
洋ランを買う時、注意すること
洋ランは、花屋さんやホームセンターなど身近な場所でも購入できますが、おすすめは、らん展での購入です。らん展では、展示で開花したたくさんの品種を見ることができます。
その中から、好みの品種を見つけてください。そして品種名を覚えておきましょう。
たいていのらん展では、蘭業者さんが出店をしているので、そこで株の購入ができます。
店員さんに声をかけて、自宅の環境を伝えて、育て方を相談してください。
・自宅で育てる環境
・庭、ベランダ、室内、温室
・最低温度、最高温度(または住んでる場所)
・日照、風通し
・他に育てている植物
・自分の栽培歴
これらの情報から、自宅が「その原産地の気候にあわせる」ことが可能か、店員さんがアドバイスしてくれます。難しそうなら環境を整えられるか再検討しましょう。
ここまで読んで「やっぱり難しそう…」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも大丈夫です。一般的な家の園芸環境に対応しやすい株もあります。お店で「初心者OK」と書いてある株を購入してください。初心者OKの株は大体、開花株です。そこで、気に入った株を購入しましょう。お店によっては、育て方を記した年間管理表をもらえる場合もあるので、「その原産地の気候にあわせる」コツをつかみやすくなります。
珍しい形や色の洋ランを自宅で楽しめるのが、洋ラン栽培の醍醐味の一つ。お気に入りの株を咲かせて、自宅に彩りを添えてはいかがでしょうか。
洋ランのある生活は、みなさんの心をもっと豊かにしてくれることでしょう。