書誌詳細情報
資本主義を乗りこえる★03/18発売予定

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資本主義を乗りこえる★03/18発売予定
この本のジャンル
解説
際限なく利潤を追求する資本主義経済が暴力的に台頭し、今日の荒廃した世界をつくりだしている。そもそも資本主義とはどのような経済なのか。それは伝統的な経済とどう違うのか。農業や共同体と資本主義の関係は? これらを平明に解き明かしたうえで、おカネに振り回されない、自然や共同体とともにある経済のかたちを構想する。その蓄積を一番もっているのは、農業だ。自然と人間の関係、労働や共同体をめぐる独自の思想を構築してきた哲学者・内山節が、2018年2月に開催された「東北農家の二月セミナー」にて語った新しい経済論。
著者
哲学者。1950年東京生まれ。東京都群馬県上野村を往復しながら暮らしている。主な著書は『内山節著作集』(全15巻、農文協)に収録。近著に『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』(講談社)、『いのちの場所』(岩波書店)、『修験道という生き方』(共著、新潮社)、『内山節と読む世界と日本の古典50冊』(農文協)など。
目次
序文 資本主義の終わりが意識される時代のなかで
第1講 労働と交換、流通
地域内交換経済について
「働き方改革」をめぐって
地域外への流通について
今日の農業――二つの方向
古い農業への回帰も
第2講 資本主義的経済とは何か
貨幣の自己増殖をめざす経済
資本主義の自滅を食い止めてきたものは何か
今日の荒廃した資本主義
資本主義のメカニズムと人々の気持ち
討論から――地域通貨について
第3講 ほどほどの市場経済を模索する動き
ともにある経済の形
利他の社会の思想的伝統
農業が発信できるもの
第4講 今日の経済について
経済指標が有効性を失っていく
これまでの常識が通用しない