書誌詳細情報
「明るい未来」を子どもたちに

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「明るい未来」を子どもたちに
この本のジャンル
- 農文協 公開書誌 >> 児童書・絵本 >> 総合 >> それでも「ふるさと」
解説
「原子力明るい未来のエネルギー」が夢ある標語だった双葉町は、原発事故で誰もいない町に。そこで生まれ育ち小6時に標語を考え、事故後は町の現実を記録し続ける大沼さんの想いや決意、原発の町の教訓を伝える。
著者
フォトジャーナリスト。1956年、静岡県生まれ。長年にわたりイラクやパレスチナなどの紛争地を取材。チェルノブイリ等の取材経験をもとに、東日本大震災後は福島を中心に取材を継続、映画製作も行なう。各地で写真展・映画上映・講演会にも取り組む。『それでも「ふるさと」全3巻』が第66回産経児童出版文化賞大賞。
解説(詳細)
東に太平洋、西に阿武隈の山々をのぞみ、
海から山まで続く緑ゆたかな町がありました。
ここ双葉町には約7千人が暮らしていました。
しかし、2011年3月の原発事故によって、
すべての人びとが「ふるさと」を追われ、
町役場のあたりも草におおわれていきました。
10年近くたっても、だれも住んでいません。
でも、ここには人びとの日々の暮らしがあり、
「明るい未来」を夢みた時代もありました。
その夢をみさせてくれたのは、原発でした。
しかし、その原発は、未来や夢だけでなく、
暮らしも奪ってしまいました。
町にある原発から飛び散った放射性物質は、
今も、これからも強い放射線を出し続けます。
ずっと、ずっと、何代にもわたって。
それでも、この町に生まれ育った人にとって、
ここは、かけがえのない「ふるさと」。
暮らしを紡ぎ、未来を築こうとしていた人びと。
今は、遠くの避難先に住んでいても、
心のなかに「ふるさと」は残っています。
たとえ、もう住めなくても、残したい、伝えたい。
心のなかの「ふるさと」を、
ここに暮らしがあったことを、
子どもたちに。
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