書誌詳細情報
「負けてられねぇ」と今日も畑に

書誌詳細情報
「負けてられねぇ」と今日も畑に
この本のジャンル
- 農文協 公開書誌 >> 児童書・絵本 >> 総合 >> それでも「ふるさと」
解説
◆第66回 産経児童出版文化賞大賞受賞(全3巻での受賞)
http://toretate.nbkbooks.com/9784540171864/
著者
豊田直巳(とよだ・なおみ)フォトジャーナリスト。1956年、静岡県生まれ。日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員。長年にわたり、イラクやパレスチナなどの紛争地を取材。チェルノブイリの取材経験をもとに、近年(東日本大震災後)は福島(飯館村)を中心に取材活動を継続し、映画製作にも取り組む。著書:『子どもたちが生きる世界はいま』(七つ森書館)、『戦争を止めたい』(岩波ジュニア新書)、『福島を生きる人々』『福島 原発震災のまち』(岩波書店)、『フクシマ元年』(毎日新聞社)など。映画:『奪われた村-避難5年目の飯館村民-』『遺言〜原発さえなければ』。
解説(詳細)
「負けてられねぇ」と今日も畑に
―家族とともに土と生きる―
アイヌの人が「キトピロ」とよんだ山の恵み、高い香りと栄養価で知られる行者ニンニク。その栽培に夢をかけた農家がありました。菅野隆幸さん、益枝さん夫妻です。
種まきから収穫まで7年もかかり、ひじょうに成長がおそい行者ニンニク。二人は、その種を村のなかの広い畑に、森や林のなかにもまきました。
それから7年目の春3月、菅野さんが住む飯舘村に放射性物質が降り注ぎました。収穫目前の行者ニンニクの畑にも。
待ちわびた収穫・出荷はできなくなり、一家も村から避難することになりましたが、行者ニンニク栽培はあきらめませんでした。
家族とともに土と生きてきた農家の、百姓としての誇りがありました。「負けてられねぇ」と秘めた誇りが……。
一家を支えた田畑も、家族の団らんも、生まれそだった村もうばった放射能です。でも、「誇り」まではうばえませんでした。
菅野さん夫妻は、応急仮設住宅から、避難先に借りた畑に通いながら、行者ニンニクの栽培を再開しました。
【関連書籍】
「「牛が消えた村」で種をまく」
「「孫たちは帰らない」けれど」
同じジャンルの本をさがす
- 農文協 公開書誌 >> 児童書・絵本 >> 総合 >> それでも「ふるさと」