書誌詳細情報
萱(かや)

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萱(かや)
この本のジャンル
解説
ヨシ、ススキ、チガヤ、カリヤス、スゲ、オギなどのいわゆる萱の利用と萱場の維持管理のほか、福島県昭和村大岐、長野県木曽町開田高原末川(藤屋洞)、岐阜県恵那市明智町馬木、富山県南砺市相倉で、かつての萱場利用を聞書き調査した記録も収録。萱の利用では琵琶湖西の湖に広がる萱場を利用しての屋根葺きの実際と葭粉末の食利用、栃木県渡良瀬遊水地のヨシによるヨシズ編みの実際を取材して収録。
著者
柳沢直(やなぎさわなお、岐阜県立森林文化アカデミー教授)
柏春菜(かしわはるな、岐阜県立森林文化アカデミー森と木のクリエーター科里山研究会)
竹田勝博(たけだかつひろ、ヨシ葺き屋根・ヨシ壁の「葭留」主宰)
松本八十二(まつもとやそじ、渡良瀬遊水地利用組合連合会会長)
目次
1章 萱場とは
萱場植物の特徴について
萱場の植物と萱場の環境
イネ科
形態、分裂組織の位置、シリカ(珪酸)、
ススキ
ササ
チマキザサ
ヨシ
チガヤ
スゲ
2章 萱場利用の歴史 柳沢 直
日本の里山
照葉樹林文化
焼き畑
稲作と草地
里山は稲作を中心とした生態系
日本文化の重層性と里山を利用する社会
各景観ヨウソの使い途
生物多様性
種、遺伝的多様性、生態系の多様性
里山は生物多様性の宝庫
茅場と日本人
黒ボクについて
草地と人の関係
春日茶草場
聞書き調査 かつての萱場利用の実際 柏 春菜
カラムシの焼き草、フユガキなどの利用――福島県大沼郡昭和村大岐
カルブシヤマ(刈干し山)の管理――長野県木曽町開田高原末川(藤屋洞)
カリアゲの管理とススキ・チガヤ利用のルール――岐阜県恵那市明智町馬木
屋根材としての利用――富山県南砺市相倉
3章 萱を暮らしに活かす
ヨシで屋根を葺く 竹田勝博(葭留 滋賀県近江八幡市安土)
葭簀づくり 松本八十二(栃木県 栃木市 渡良瀬遊水地利用組合 )
ヨシの食利用―ヨシ(葦)の粉末加工品で歴史的なヨシ原の景観を保存
安土町よしきりの会(滋賀県近江八幡市 安土町商工会女性部)
各地のヨシ利用
4章 萱場の管理
指標動植物
蝶
七草
引用・参考文献一覧
さくいん
解説(詳細)
【地域資源を活かす 生活工芸双書】
「桐(きり)」
「漆(うるし)1」
「苧(からむし)」
「楮(こうぞ)・三椏(みつまた)」