書誌詳細情報
和食を伝え継ぐとはどういうことか

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和食を伝え継ぐとはどういうことか
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解説
「和食」とは、日本の地域自然と人間の農耕(&漁労)労働の合作、交響の産物であり、農業・農(林漁)家経営・農村生活を守る「たたかい」と一体となってこそ継承、発展させることのできるものであること(だから「たたかう和食」)を、食全集の意味や、今、各地の小中高校などで広がる食育学習運動の展開と併せ紹介、訴える。
推薦 熊倉功夫氏(和食文化国民会議会長、国立民族学博物館名誉教授)
著者
木村信夫(きむら のぶお)1946年、長野県茅野市湖東に生まれる。茅野市立湖東小学校、同北部中学校を経て、1965年 諏訪清陵高校卒業。1970年、北海道大学農学部農業経済学科卒業。同年(社)農山漁村文化協会に就職。映像作品、書籍、文部省検定教科書(高校農業)、「日本の食生活全集 全50巻」「月刊 現代農業」「農業技術大系」など農・食・教育関係の出版物の企画・編集にあたる。2000年、同協会退職、フリー編集者。2005〜07年、農水省食育推進計画「食育と健康のつどい」において、地域の食文化保全活動と食育の取組み、ステージ出演者など現地企画調査を担当。2008-09年 農水省同計画 教育ファーム推進事業マニュアル作成部会委員など。2009年、三澤勝衛著作集「風土の発見と創造」(全4巻 農文協刊)編集・各巻解説を担当。 これまで川崎市麻生区多摩美に住むこと35年。多摩美みどりの会、および川崎市麻生区市民健康の森(麻生多摩美の森の会)の会員として、都市近郊の自然の保全と生物相互の助け合い、里山活用・農業・収穫祭にかかわり、その魅力を小学生に体験してもらう場をつくって活動してきた。
また、地域における食文化の掘り起しや食育の取組みに注目し、取材を続けてきた。地域の自然―農林漁業―環境を守りながら、その恩恵としての食生活で住民の健康をつくり、世代交流を盛んにして、子供は共感を深め、学ぶ力が向上する。といった好循環で地域のライフスタイルができていく。このような、ユネスコ世界無形文化遺産「和食」による食文化に通じると実感する事例に出会うことができ、記事にして、本書の元ができた。
目次
1たたかう和食
―農があって食がある― 参考:守田志郎 むらがあって農協がある
―「地域の食」の豊かさを伝える「日本の食生活全集」こと始め
2和食を守るとはどういうことか
―伝え継ぐ原風景―
3和食の言い分―和食ブームを憂う―
4和食の真実
―日本の自然と地域と暮らしの作法が和食を創った―
―昭和初期の食の記録に見る―
5誰が和食を創ったのか
―日本の自然・地域・暮らし―
6和食再発見―和食が優れてる本当の理由―
解説(詳細)
【関連書籍】
「日本の食生活全集 全50巻」
「地域食材大百科 全15巻」
「聞き書 ふるさとの家庭料理 全21巻」
「新 だしの本」