書誌詳細情報
地域の植生管理

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地域の植生管理
この本のジャンル
解説
近年、農業経営の大規模化や集落営農・地域協議会など地域ぐるみの活動により、「個別のほ場管理」から「地域の一体的な管理」へと、管理の広域化がすすみつつある。それにより、これまで圃場単位で取り組んできた斑点米カメムシなどの害虫対策についても、地域全体として害虫が寄生するイネ科雑草を特定し、耕起や草刈りなどの方法により、事前に発生源から根絶できるようになった。本書では、こうした地域の植生管理による害虫・問題雑草防除の手法や天敵を増やす方法、耕作放棄地を営農活動に活かす生態的管理の手法などを解説する。
著者
静岡県農林技術研究所 農村植生管理プロジェクト
【スタッフ】 稲垣栄洋(プロジェクトリーダー・農学博士)/済木千恵子(社会科学・農業経営学)/松野和夫(応用昆虫学) /市原実(雑草生態学・農学博士)
目次
カラー口絵
はじめに 地域の力を農業の力に
●第1章 地域の力で害虫を防除
T どうする? 斑点米カメムシ被害
@アカスジカスミカメはこんな虫
Aほ場の管理から地域の管理へ
U 春の陣―春の餌植物を攻略せよ
@スズメノテッポウのリスク評価
Aチガヤのリスク評価
B春の発生場所
V 夏の陣―本丸(本田)防衛のために先手を打つ
@イタリアングラスのリスク評価
A発生しやすい場所
B高刈りの効果
Cカバープランツのリスク評価
W 秋の陣―発生源を絶ち、おびき寄せて討つ
@秋は防除できない
Aトラップ植物の可能性
●第2章 生きものの力を農業の力に
T 生きもの力を農業に活かす
U コモリグモを増やす
@草刈りの効果
Aレンゲの効果
V 生きものの力で問題雑草を抑える
(コラム)農業の役に立つ生きものの調査
W 生きものの力をブランドにする
X 田んぼの環境を評価する
カエルの調査
●第3章 耕作放棄地を地域の力に
T 営農のサポート役
U マイナスをゼロにする
V ゼロをプラスにする
W 耕作放棄地×αビジネスの取り組みから
@事例1 ソバ
A事例2 養蜂とのコラボレーション
参考文献
おわりに
解説(詳細)
■関連書籍・DVD
「生きものを育む田園自然の再生」
「実践ガイド 田園自然再生」
「水田生態工学入門」
「自然生態修復工学入門」
「DVD 天敵が住着き働く圃場づくり」