書誌詳細情報
人間選書274 昭和農業技術史への証言 第十集

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人間選書274 昭和農業技術史への証言 第十集
この本のジャンル
解説
実学である農業技術の研究では農業の現場から学ぶことが必要で、創造的な基礎研究や農家に支持される技術の開発普及にはそれが必須であることを、7人の講話で示す。本シリーズ全10集収録講話ジャンル別一覧も掲載。
著者
梶井功(かじいいそし)/石原邦(いしはらくに)/鈴木昭憲(すずきあきのり)/奥野千惠子(おくのちえこ)/中園和年(なかそのかずとし)/佐々木多喜雄(ささきたきお)/西尾敏彦(にしおとしひこ)
目次
●第1話 わたしの歩んだ農業経済研究の道―調査マンとして― 梶井 功
はじめに-調査マンとしての人との出会い
1.過剰人口に取り組む
2.調査票の作成
3.チューネンの本が参考に
4.入会林野の近代化
5.ヨーロッパの農業革命の過程
6.日本の農業生産力の展開構造
7.昭和36年(1961)からの農業基本法農政
8.昭和45年(1970)の米過剰問題
9.本講で話題にしたわたしの著書
<質疑・討論>
●第2話 土壌環境、体内水分、光合成からみた作物の生育診断とその利用―わたしの歩いてきた途― 石原 邦
はじめに
1.なぜ水稲根の根毛について研究することになったか
2.東京農工大学作物研究室での研究のはじまり
3.水稲の光合成速度の測定
4.水稲多収性品種の育成をめざして
5.アジアモンスーン地域の日本における作物の水ストレス
6.参考文献
<質疑・討論>
●第3話 農芸化学の研究生活回顧―生物活性物質の研究者からサポーターへ 鈴木昭憲
はじめに
1.東京大学農学部生物有機化学研究室における研究の流れ
2.生物有機化学講座担当教授としての研究の流れ
3.昆虫脳ホルモン解明の経過
4.カイコ脳ホルモン
5.ボンビキシンの研究
6.サポーターとして
7.参考文献
<質疑・討論>
●第4話 農林水産研究における統計的方法の歴史をたどって―農業技術研究所奥野研究室からふりかえる戦後の三〇年― 奥野千惠子
はじめに
1.数理統計的方法を取り入れるようになった背景 昭和21年(1946)ころ
2.第1期 昭和21〜35年(1946〜1960)誤差の評価と制御
3.第2期 昭和35〜45年(1960〜1970)情報獲得の効率化
4.第3期 昭和45年(1970)以降 適応制御技術の開発
おわりに
<質疑・討論>
●第5話 わが国線虫研究の歴史と発展、とくに戦後の研究を中心に 中園和年
はじめに
1.線虫の形態と生態について(予備知識として)
2.線虫問題と研究通史および戦前における試験研究概要
3.戦後、昭和20年代におけるおもな線虫問題と研究史
4.昭和30年代以降におけるおもな線虫研究
<質疑・討論>
●第6話 北海道水稲品種「きらら三九七」育成のことども―道産米のイメージチェンジと「きらら三九七」― 佐々木多喜雄
1.育成の背景
2.優良米の早期開発(第1号)に成功-「きらら三九七」の育成
3.どうして「きらら三九七」は優良米早期開発の第一号となりえたか
4.道産米のイメージチェンジと「きらら三九七」
<質疑・討論>
●第7話 暖地テンサイの思い出―あるナショナル・プロジェクトの挫折― 西尾敏彦
はじめに
1.わたしの研究歴
2.テンサイ栽培の経緯
3.暖地テンサイの経緯
4.暖地テンサイ栽培はなぜ挫折したのか
<質疑・討論>
<質疑・討論>における発言者の紹介(主な職歴・研究分野)
あとがき「昭和農業技術史への証言」全10集の編集を終えるに当たって 西尾敏彦
「昭和農業技術史への証言」全10集収録講話ジャンル別一覧
「昭和農業技術史への証言」全10集総目次