書誌詳細情報
解説
穀物貿易に迫る規模へ成長した燃料生産農業と中国など新興国の食用大豆油の需要急増で世界の食料貿易は全く新しいステージに移行した。その最新動向とそれに対峙する市民と農業の再接近、食のローカル化の潮流を描く。
著者
■著者紹介
薄井寛(うすい ひろし) (社)JA総合研究所理事長。 1949年 栃木県生まれ。 1972年 大阪外国語大学外国語学部ビルマ語学科卒業、全国農業協同組合中央会入会。ワシントン連絡事務所長、国際対策室長、広報部長など歴任。この間97〜99年、特命出向で国連食糧農業機関(FAO)日本事務所次長を務める。
目次
第1章 穀物貿易の源流を劇的に変えた2度の世界大戦
1.国際的な穀物貿易の開始
2.イギリス穀物法の廃止とクリミア戦争
3.第1次世界大戦がもたらしたアメリカの穀物大増産と農業不況
4.第2次世界大戦でアメリカは再び増産へ
第2章 第4の「穀物」=大豆をめぐる戦前・戦後の国際構図
1.第1次世界大戦がもたらした大豆貿易の変遷
2.第2次世界大戦でアメリカが世界最大の大豆生産国へ
3.食肉消費増で「大豆油の時代」から「大豆粕の時代」へ
第3章 アメリカ農業の戦後処理とWTOの帰結
1.マーシャル・プランと公法480号
2.EEC共通農業政策を黙認せざるを得なかったアメリカ
3.穀物ブームでアメリカは3度目の増産、そして農業不況へ
4.ブレアハウス合意と大豆問題
5.小さな政府とWTO農業協定で食料貿易のグローバル化を図るアメリカ
第4章 アメリカ・南米農業国の競争と多国籍企業の戦略
1.戦争を通じて台頭してきた穀物メジャー
2.アメリカの余剰生産物の処理を通じて力をつけた穀物メジャー
3.穀物メジャーの世界戦略の始動
4.穀物メジャーが進出した南米農業国
5.アメリカと南米農業国とのコスト競争
6.アメリカ農業の課題と強み
第5章 2つの「油」と作物連鎖
1.高付加価値産品が主役となった農産物貿易-変化の全体像
2.「燃料生産農業」の新展開
3.未経験のステージへ進む国際食料・飼料市場
4.バイオディーゼルとEUの油糧種子問題
5.史上類を見ない中国の大豆輸入の激増
6.人口大国の消費動向も重要なカギに
7.強まる作物連鎖-穀物と大豆の作付け競争
第6章 食のグローバル化からローカル化へ
1.生産資源の制約-劣化が進む食料の生産資源
2.もう1つの制約
3.市民と農家の最接近
4.ホワイトハウスの菜園からスタートした「アメリカ版市民農園」の展開
5.求められる21世紀の「新ローマ・クラブ」の提言

























