書誌詳細情報
日本農書全集59 漁業2 玉川鮎御用中日記・氷曳日記帳他 ★在庫僅少

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日本農書全集59 漁業2 玉川鮎御用中日記・氷曳日記帳他 ★在庫僅少
この本のジャンル
解説
江戸の釣師・黒田五柳が自らの体験・見聞に基づいた釣りの仕掛けや技法を伝授する『釣客伝』、今や幻の漁法となった氷曳漁(氷の下に網を入れて行なう漁)の実際を書いた『氷曳日記帳』など伝統的釣り・漁法を詳解。
解説(詳細)
●「玉川鮎御用中日記」石川弥八郎
多摩川沿岸の村々では、農間余業を主とする鮎漁が盛んで、とりわけ御用鮎を江戸城御台所へ上納してきた。その鮎御用世話役の熊川村名主が、鮎漁と世話役の動向を記す。意外なほどの河川漁業の盛行と鮎御用の実態がわかる。
●「氷曳日記帳」小口羽右衛門、小口金右衛門
氷曳漁は、結氷した湖上に穴をあけ、氷の下に網を入れて敷設し、地引網のように氷の下を引いて魚をとる漁法。本書は、諏訪湖の阿戸(氷曳漁が行なわれる場所)での氷曳漁の決まりや具体的な実施法を記した唯一の資料。(翻刻・現代語訳 浅川清栄)
●「松江湖漁場由来記」青砥可休
鱸(すずき)や白魚を中心とする松江湖(宍道湖)の漁法、漁業慣行、漁師の身分など、漁業の総体がわかる文書。松江藩によって漁業権を特権的に保護されていた白潟漁師の関係者が、その再確認のために書いた漁場由来記。(翻刻・現代語訳 伊藤康宏)
●「釣客伝」黒田五柳
漁師による、江戸湾・相模湾、江戸近辺の河川を主な対象にした釣りの手引書。「江戸前」の釣りを中心に、体験・見聞にもとづき、具体的な仕掛けや技法を公開する。その“思想"は、時候・場所・勘・手廻し・根である。(翻刻・現代語訳 太田尚宏)
●「金魚養玩草」安達喜之
よしあしの見分け方から飼い方までの全般にわたる、金魚飼育書のさきがけ。以後、数多くの金魚飼育書の輩出を促し、川柳に「裏家住つき出しまどに金魚鉢」と詠まれたような、金魚文化の大衆化に大きな役割を果たした。(翻刻・現代語訳 伊藤康宏)