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人間選書60 戦後日本農業の変貌 ★通販のみお取扱い

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解説
人間(農家)の意志と成りゆき(資本)の意志との相克として描いた異色の戦後日本農業史。経済史や技術史では解明できない生きた人間と資本のドラマが展開。人間の目での農業論。
解説(詳細)
「まえがき」より
衰弱した日本の農業をどう建て直すか。これは、農業に携わり関係する者のみならず、今や国民的な共通の関心事となっている。しかし、その方策となると論議は混迷し、先は見えない。なぜ見えないのか。
方策を論ずるには、今日の衰退に至った過程をどう認識するか、戦後日本農業の変貌ぶりをどういう視点で把えるかが問題になる。
戦後、とりわけ高度成長以降の日本農業は、農業に対する資本の収奪が深まること(社会)と、自然が破壊されること(自然)と、人間が人間らしい労働ができなくなること(人間)との三つがいっしょに進行した時代である。社会・自然・人間の三面が同時に悪化の方向を辿った時代である。しかもそれが、必ず三位一体で進行したところに特徴がある。
この三位一体的衰退の構造を把えることなしには決して正しい方策は出てこない。打開の途は、経済学を武器に論ずることでもなければ、現代農民の百姓的エトスの崩壊を嘆くことでもないのである。本書の目的は、そのことを明らかにすることによって、今後の方策を考える視点を提供することにある。
なお本書は、私たちの物の見方考・凡方を述べた『文化運動論』、及び食糧.食生活問題への見解を述ぺた『日本民族の自立と食生活』(いずれも「人間選書」農文協刊)の延長線上に、私たちの日本農業論としてとりまとめたものである。併せてお読みいただければ幸いである。
昭和五十七年八月
社団法人農山漁村文化協会 文化部
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