書誌詳細情報
新特産シリーズ ヤマユリ

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新特産シリーズ ヤマユリ
この本のジャンル
解説
日本原産で熱心な愛好家も多く、需要の高い球根を、タネから効率的に増やす繁殖法を中心に、栽培の方法を解説。家庭での花の楽しみ方やゆり根の料理法から、自生地復元、経営の試算まで網羅。本邦初のヤマユリの本。
著者
■著者
小俣 虎雄(おまた とらお)大月市花木振興研究会顧問
永留 真雄(ながとめ まさお)(財)公園緑地管理財団 武蔵管理センター都市緑化植物園
小野 健一(おの けんいち)(社)山梨県観光物産連盟(県普及指導員)
小幡 稔(こはた みのる)大月市立中央病院、ヤマユリ愛好家
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目次
第1章 ヤマユリの魅力
1 野生のユリでもっとも豪華な花
2 日本生まれのユリ
3 ヤマユリで地域振興
第2章 ヤマユリの特徴と栽培のポイント
1 ヤマユリの形態
2 生育の特徴
3 適地と栽培のポイント
4 球根の増殖方法と選択
第3章 タネによる球根生産
1 タネによる球根生産のあらまし
2 安定生産のポイント
3 採種と発芽処理
4 タネまきと一作目の管理
5 ニ作目の管理(地上発芽二年目)
6 三作目の以降の管理(地上発芽三年目以降)
7 収穫と販売(球根、切り花)
第4章 そのほかの球根生産
1 りん片繁殖
2 木子繁殖
3 分球繁殖
4 組織培養による繁殖
第5章 病害虫や野生動物の害への対策
1 病害虫の種類と防ぎ方
2 除草と除草剤の利用について
3 野生動物による被害の防ぎ方
第6章 自生地の復元
1 自生地減少の原因
2 自生地の生育環境と管理の考え方
3 自生地復元の方法と課題
第7章 花の楽しみ方と球根の利用
1 球根の選び方と植えつけ
2 球根(ゆり根)の調理・加工
第8章 ヤマユリの流通と収益性
1 ヤマユリの流通
2 球根の販売と収益性
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解説(詳細)
■編集者より
夏に大輪の花を咲かせ、ユリの女王とも呼ばれるヤマユリは、日本原産で、明治から昭和にかけて多くの球根が海外に輸出された。神奈川県や八王子市など多くの県市町村(全国31)のシンボルフラワーとして親しまれている。また日本各地に愛好家も多く、「やまゆりサミット」が開催されている(2007年は茨城県行方市)。近畿から東北まで広く自生していたが、近年は山林の荒廃や開発、盗掘、獣害などによって極端に減少し、自生地復元の動きも各地に広がっている。家庭や公園などでヤマユリへの関心は高く、球根の需要も根強い。タネから球根を増殖するには3〜4年かかり、効率的な球根増殖法が求められている。
本書はタネから育てる安定した増殖法を中心に、栽培の方法から花の楽しみ方、自生地復元、さらには球根の食べ方まで網羅。本邦初のヤマユリ栽培の単行本である。ヤマユリをはじめ、自生地を復元させ地域振興の足掛かりとしたい方、新しい特産品として球根販売したい農家まで広く役立つ1冊である。
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■著者のHP
ヤマユリのページ
■関連書
『ユリをつくりこなす』
読者カード
「私の住む地域は里山というような環境です。リスが枝を伝いキツツキのたたく音も聞こえます。タヌキも畑のトウモロコシを狙ってやってきます。そんな裏山にヤマユリが咲くと風に乗って夏の訪れを香りが知らせてくれます。大好きな花ですが、庭に移すと姿を消してしまいます。この本で頑張ってみようと思っています。」(宮城県・77歳)