書誌詳細情報
リアルタイム診断と施肥管理

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リアルタイム診断と施肥管理
この本のジャンル
解説
リアルタイム診断の方法と、作物と土壌の養分状態を的確につかんだ施肥管理、養液土耕や被覆肥料の利用によるムダのない省力施肥法、地力と腐植からみた有機物利用による土つくりの意味と方法を実践的に紹介。
解説(詳細)
第1章 今日の施肥と土壌管理をめぐって
1 土の実態はどうなっているか
2 pHを最適に保つ
3 EC値から硝酸態窒素含量をみる限界点
4 リン酸の過剰と対策
5 塩基バランスの乱れ
6 塩類蓄積の悪循環
7 作目別施肥の課題
第2章 リアルタイム診断技術の開発
1 動的な養分を対象とした診断手法の開発
2 どのような作物を対象とするのか
3 リアルタイム診断成立条件と基準値設定の考え方
4 リアルタイム診断のための簡易測定器具
第3章 リアルタイム診断による施肥管理
1 リアルタイム栄養診断
2 リン酸を指標としたリアルタイム栄養診断
3 リアルタイム土壌溶液診断
4 実際の診断手順と施肥改善事例
5 リアルタイム診断で野菜の品質を診断
第4章 リアルタイム診断を生かした施肥技術
1 養液土耕栽培
2 養液土耕栽培の養水分管理の実際
3 被覆肥料を用いた施肥法
第5章 土づくりと有機物施用
1 地力と腐植
2 有機物の分解と蓄積
3 有機物の施用と効果
4 有機質肥料は化学肥料の代替ができるのか
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■著者
六本木和夫(ろっぽんぎ かずお)
昭和21年群馬県生まれ。昭和51年東京農工大学農学部修士課程終了。同年、埼玉県農業試験場勤務、埼玉県農林総合研究センター園芸研究所果樹担当部長をへて、平成19年3月退職。農学博士。
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■編集者より
現代の施肥の課題は養分の過剰、塩基バランスの乱れなどによる、生育・収量の不安定、障害の発生、さらに収量だけでなく食味や硝酸、ビタミンC含量など品質、環境汚染への対応へと大きく変化してきている。
本書では、こうした現場の課題に応えるべく、県の試験場で研究・指導してきた著者が、現代の土つくりと施肥の問題点を整理し、これからの施肥技術と有機物利用を具体的に提案する。紹介している技術は、リアルタイム診断で作物と土壌の養分状態を的確につかんだ施肥管理の方法、養液土耕や被覆肥料の利用による効率的で無駄のない省力施肥法、土つくりによる減肥の必要性とその方法など。施肥と土壌管理の現代的な課題に実践的に応える本である。
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■関連書
『土壌診断の方法と活用』
『野菜・花卉の養液土耕』